研究の取り組み

研究の取り組み

ストレスケア東京上野駅前クリニックは、思春期世代がより良く生きるための支援をするという責務を果たすべく、臨床研究に取り組んでいます。

連携機関

    • 早稲田大学
    • 東京大学

東京大学精神神経科臨床・研究イノベーションネットワーク(UTokyo Clinical & Research Innovation network for Psychiatry; UT-CRIP)にも参加しています

当院で実施中の研究について

メタ認知療法

本プログラムの概要説明

■ はじめに ご挨拶

この度は本プログラムにご関心お寄せいただき誠にありがとうございます。
不安・生活支障への支援とメタ認知療法を専門としております、心理師の町田規憲と申します。
これをお読みになったあなたに少しでもお役に立てればと思っております。
どうぞ最後までお読みいただき、参加をご検討ください。よろしくお願いいたします。

ストレスケア東京上野駅前クリニック 公認心理師・臨床心理士
早稲田大学大学院 博士後期課程3年       町田 規憲

■研究の目的

 不安・心配や関連する身体的な辛さのせいで、本来したいこと・すべきことができないと感じていませんか? 当院では、そういった状態にある方々の中で、それらの改善に効果的とされる最新の心理療法(メタ認知療法)プログラムを無料体験していただける方を募集しております!

 こちらにご参加いただくことで、思考・感情との付き合い方の見直しと集中力upを通して、本来したいこと・すべきことができるようになることが期待されます。

 具体的には…(1)自分を振り回す不安・落ち込み・心配などを減らす、(2)仕事・学業への集中力とパフォーマンスの向上、(3)休職中の方の復職・転職に向けた活動性の回復、(4)家事や余暇など社会的活動の促進、(5)家族・恋人・友人・同僚など周囲の人との関係性の円滑化(遠ざけてしまう状態の改善)が期待されます。
 また、最後までご参加いただくと、スマートウォッチを進呈させていただきます。​

■研究内容

 本研究は、心療内科での心理支援に関心のある方5名程度に限定でご協力をお願いします。期間は120日程度(週1回のカウンセリングを6~7回)で、期間中は携帯型心拍計(Fitbit inspire2)を装着した状態で、以下にご協力頂きます。手続きは全てオンライン上で完結する予定です。なお、各カウンセリング前に、経過観察の簡単なアンケートへの回答をお願いします。

 

■内容の詳細(図の説明):

初日(約60分)

[1] 研究説明と同意書の記入(インフォームド・コンセント)

[2] 研究用システム、心拍計の説明と登録

[3] 実験2~8日目: 心拍計を装着した状態で普段通りの生活を送り、1日3回程度、スマートフォンに届くミニアンケートにできる範囲で回答

8日目(約60分):カウンセリングプログラム1回目を実施します。

15日目(約60分):カウンセリングプログラム2回目を実施します。

22日目(約60分):カウンセリングプログラム3回目を実施します。

29日目(約60分):カウンセリングプログラム4回目を実施します。

36日目(約60分):カウンセリングプログラム5回目を実施します。

43日目(約60分):カウンセリングプログラム6回目を実施します。

50~56日目: 心拍計を装着した状態で普段通りの生活を送り、1日3回程度、スマートフォンに届くミニアンケートにできる範囲で回答

57日目以降は、Fitbitのみを装着した状態で生活

113日目(最終回:約30~60分)

[1] ご希望の場合のみ、追加カウンセリング

[2] ご希望されなかった場合は、(Fitbit以外の)使用した機材を回収して終了。 ご希望の場合は、120~126日目までの間、再度、アンケートに回答

 いずれのデータも匿名化して処理し、個人を特定できる形で公表することはありません。

 なお、本研究は早稲田大学「人を対象とする研究」に関する倫理審査委員会の承認を得ています(2022-178)。

■実施場所

 完全オンライン(zoomを使用)

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■募集対象者

 原則として、下記の条件をすべて満たした方を対象とします。ご自身が条件を満たすかご不明な場合は、ご遠慮なく町田までお問い合わせください。

 (a). 日本語の読み書きに問題がない
 (b). 日常的に喫煙をしていない
 (c). 過去に心臓病ないし糖尿病の診断を受けたことがない
 (d). 事前の問診票、および初回説明時のやり取りで、不安・心配と生活支障の高さが確認されること

※他院に通院中の場合は、一度主治医にご相談のうえ、お申込み(またはご相談)いただけますと幸いです。

■お礼

 本プログラムには「無料で」ご参加いただけます。ご参加いただく際、6カ月間 腕時計型の心拍計(Fitbit)を着用していただくと、もれなくこちらをプレゼントいたします! この腕時計型心拍計の利用については、気になる点があればご相談ください。

 なお、ストレスケア東京上野駅前クリニックに直接来談し、カウンセリングプログラムに加えて医師の診察をお受けになられる場合には、(診察費用を除く)本プログラムにかかる費用(1回¥10,000円程度)を、全額こちらで負担いたします。そのため、毎回の診察代のみでご参加いただけます。

■備考

・このプログラムへの参加は任意であり、参加される方の自由な意思が尊重されます。

・一度 参加をお申込み頂いた場合でも、最後のオンライン説明前までの間に限り、不利益なく同意を撤回することができます。その場合、提供していただいたデータ等は破棄され、それ以降はそれらの情報が研究のために用いられることもありません。

ただし、最後のオンライン説明後はそこまでに提供したデータを破棄できませんので、ご了承ください。

・この調査への回答内容やデータには、すべて統計的処理を施すため、個人情報が特定される恐れはありません。

■申し込み方法

 以下の問診票(お申込みフォーム)で、質問項目への回答をお願いします(所要時間10分程度)。

*ご回答いただいた方には、こちらから改めてメール・電話でご連絡させていただきます。

上記の連絡時に、具体的な日程・時間帯についてご相談させていただき、初回の日程を決定させていただく流れとなります。その旨、ご了承ください。

 上記のメールが迷惑メールに入っている可能性があるので、必ずご確認をお願いいたします。

 ここまでの内容に関しまして、ご不明な点がある場合や、参加を少し迷っているといった場合には、主治医や町田(m.machida@fuji.waseda.jp)まで、お気軽にご連絡ください。
 また、周囲に関心のありそうな人がいる場合、ぜひ教えてあげてください。

https://forms.gle/G3U8u7J9gG4ybxX56

※上記が問診票のリンク

【医療者・支援者の皆様へ】

 本プログラムは、メタ認知療法(Wells, 2009)を最新の知見に合わせて改訂した個人心理療法です。こちらは全般不安症の患者さんを対象としていますが、全般不安症だけでなく、併存疾患(大うつ病性障害、社交不安症、強迫症、など)についても同時に一貫した効果を示すことが報告されています(e.g., Johnson et al., 2017)。また、この心理療法は、不安・うつといった臨床症状だけでなく、社会機能・社会機能障害にも有効性が示されており、従来法以上の回復率の高さと再発率の低さが報告されています(e.g. Nordahl et al., 2018)。

 全般不安症をはじめとする、過剰な思考・感情による社会機能障害・生活支障を抱えている患者さんがいらっしゃいましたら、詳細の確認などお問合せでも結構ですので、ぜひ一度、担当者の町田(公認心理師・臨床心理士)までご連絡いただければと思います薬物療法の加療中などでも参加可能です。最終的な参加可否の判断は、問診票からお申込み後のインテーク面接(zoom)にて判断させていただきます。

 


デイケアにおける人口調査

思春期や若年層では継続率・出席率が高くないという現状があります。これは、彼らの関心が他の年齢層と異なるためと推測されます。そこで当院の思春期・若年成人向けデイケアにおける人口分布、疾患、年齢、性別、出席率などを調査し、彼らがどのようなプログラムを好むのかを明らかにしています。

対象

当院の思春期発達デイケアに通所している者のうち、正式利用の申込書・同意書などを記載した者。さらに研究実施時における年齢が13歳以上24歳以下である者。

研究の種類

観察研究(横断研究)

研究・調査項目

研究対象者について、 下記の 臨床情報を診療録 より取得しています。
➀臨床所見(年齢、性別、診断名)
➁デイケア利用状況(デイケア利用開始日、研究実施月における参加回数・参加プログラム)

研究に関して、デイケアに参加される方の中で自分の試料・情報を使わないで欲しいという方は個別にご連絡ください。研究計画書など研究の方法に関する資料が見たい方もご連絡ください。

研究責任者

緒方 優 

連絡先

stresscare.tokyo@gmail.com あるいは当院のLINEや電話でご連絡を受けつけます。

 


行動療法とACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)に基づく思春期のADHD児の親に対するペアレント・トレーニングの開発

 

研究趣旨

注意欠陥多動性障害(ADHD)は、不注意・多動性・衝動性などがさまざまな生活場面で見られ、社会的または学習上の障害を引き起こすことを特徴とする神経発達障害です。行動療法ペアレント・トレーニング(BPT)は、親が子どもの挑戦的行動を管理できるようにするためのテクニックを訓練することを目的とした心理社会的介入です。各国のADHDの診療ガイドラインにおいて、BPT単独あるいは薬物療法と併用したBPTが推奨されている一方で、その効果量やより適切な実践方法については、まだ研究途上の段階です。特に、BPTプログラムは12歳以下の子どもを対象としたものが多く、思春期(13歳以上18歳以下)を対象としたBPTプログラムは多くありません。思春期は、学童期とは異なり親への反抗心や自立心が芽生え、また家庭内のルール・学業・趣味・金銭管理・交遊関係などさまざまな面において、学童期とは異なります。そのため思春期向けにより特化したより良いBPTプログラムを開発する必要があると考えられます。当院では、BPTの本来の要素である「子どもの行動を褒める」「子どもの行動を3つのタイプにわける(好ましい行動・好ましくない行動・許しがたい行動)」「行動分析(ABC分析)」「子どもに行動を指示する」「環境調整」「子どもの不適切な行動に対処する」などの行動療法的介入を、より思春期向けに修正し、親子のルール作りなどの要素を追加しました。また、思春期は子どもが自立し親のコントロールが難しくなる時期です。親自身の人生の価値や親自身の生活の充実感を増すことが重要ですから、当院ではACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)に基づくエクササイズをプログラム内で導入し、親自身のメンタルヘルスの向上にも寄与できるようなプログラムを開発しました。ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)は第三世代の認知行動療法の一つで、どうしようもない思考や感情をありのまま受け入れて、自分の人生の願い(=価値)に従った人生を歩むことを目的とした心理療法です。このような行動療法とACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)に基づき思春期向けに特化させたペアレント・トレーニングは、思春期のADHDに対してより適切で効果的な心理社会的介入となりうるため、その有効性を検証することが重要です。

上記趣旨をご理解いただき、本研究にご協力いただければ幸いです。

 

研究実施責任者

ストレスケア東京上野駅前クリニック 医師 緒方 優

目的

「思春期のADHDの子どもを持つ親のためのオンラインペアレントトレーニング&家族教室」に参加した親に対して、アンケートや心理検査(Conner’s 3, CBCL子ども行動チェックリスト, PSI育児ストレスインデックス, Acceptance and Action Questionnaire-II, Parental Acceptance Questionnaire(6-PAQ))を実施し、その効果を検証する。

方法

「思春期のADHDの子どもを持つ親のためのオンラインペアレントトレーニング&家族教室」の全8回プログラムに参加していただき、初回と最終回時に心理検査を実施する。その検査結果について、当院にて統計学的な解析を行う。

個人情報の保護について

研究協力者の個人情報については、守秘義務を遵守します。

本研究で収集した質問紙は、施錠が出来る引き出しで厳重に保管した上で、研究終了後、5年間経過後に破棄します。またデータは個人を特定出来ないように記号化して入力され、研究終了後、5年間経過後に破棄します。

倫理的配慮について

プログラムの参加を中断したくなった場合は、止めてもいかなる不利益も生じません。その場合は途中まで収集したデータなどは破棄します。尚、参加を中断した場合以降のプログラムに参加できなくなる場合があることをご理解ください。

本研究の内容にご質問などがありましたら、下記の研究事務局が対応します。

研究へのご協力については、口頭および文書で説明を行い、同意書のご署名により同意をいただいたものとして実施いたします。

その他

本研究は、今後、データをまとめて論文や学会で発表いたします。

プログラムは自費診療として行うため、参加費の支払いが必要となります。

ADHDに対するBPTの有効性はある程度エビデンスが蓄積されており、治療として一定の効果があるとすでに証明されています。あくまでも、思春期に特化した行動療法とACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)に基づくペアレント・トレーニングの有効性を検証するための研究とご理解ください。

本研究で収集したデータは、別の研究で二次利用をする可能性があります。その際は新たに説明文書・同意文書でご説明し、ご同意いただいた場合のみ、二次利用をさせていただきます。

プログラム参加や研究参加につきまして、ご不安な点やご不明な点がありましたら、遠慮なくスタッフまでお問い合わせください。

研究事務局

ストレスケア東京上野駅前クリニック 診療部長 緒方 優

連絡先: 03-3842-7730

当院のLINEアカウントでもご質問は可能です。当院ホームページからご登録ください。https://tokyoueno.com/


これまでの実績・成果

こちらに公表しています。

お問い合わせ

問い合わせフォームからお問い合わせください。

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